■古書■ 日本のあけぼの 建国と紀元をめぐって

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「日本のあけぼの 建国と紀元をめぐって」
三笠宮崇仁 編
定価: ¥ 180
昭和34年
光文社
カッパ・ブックス

日本の歴史の正しい解明のために -三笠宮のことば
 「真実は何か」これが最近における私の日常生活のモットーである。私はこのモットーに従って本書を企画した。
 最近、紀元節問題が紛糾しているのは、つまり日本古代史を正しく認識していないことが原因である。本書は日本古代史の最新の研究成果、論争点、将来に残された問題などを平易簡明に紹介し、各分野の学者がそれぞれ専門の立場から紀元節問題を分析し、読者に紀元節問題を正確に判断するための基礎的材料を提供する。執筆者は歴史学ばかりでなく関係諸学の権威を網羅している。
 この方々が同じ学問を志す同志として、日本の正しい歴史の解明と学問の自由のために、万難を排し御協力くださったのである。これは私の近来にない大きな喜びであった。

天皇家と日本人の祖先の謎を明かるみへ -刊行者のことば
 ここ数年来、日本古代史の研究は、各地の遺跡発掘、残留地磁気の測定など新しい方法で、めざましい進展をとげてきた。その結果、神話の霧に包まれていた日本人の祖先の姿が、あらためて科学の目で見きわめられるようになった。しかし、その成果はまだ多くの人に知られていないばかりでなく、最近「紀元節復活」の声で、ふたたび暗い所に押しこまれようとさえしている。そのときにあたり、皇族として、また歴史学者としての責務を痛感された三笠宮が、「建国と紀元」の真実を究明しようと企画、編集したのが本書である。
 天皇の弟宮が、天皇家の祖先の謎をふくむ「日本のあけぼの」の真実を知ろうとする熱情は、各界第一線の学者の協力を得ずにはおかなかった。こうして、本書は最新の研究成果を盛りこみ、今日望み得る最高の学問的記念碑となったのである。

目次
はじめに
1.日本のあけぼの -先史時代から大和朝廷の成立に至る
2.日本古代の諸問題
3.歴史家の見た紀元節
4.紀元節問題をめぐって
5.歴史研究と学問の自由(座談会)

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カテゴリー:本・雑誌・漫画>>>本>>>人文
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